【お芋文庫】「まゆげの存在」

ある朝、いつものように起きて洗面所に行くと・・・
鏡に映っている自分の顔の異変に驚いた。

まゆげが無い。

まゆげがあった部分をなでてみると、
つるんとしている。

あわてて家族が居るリビングに行くと
家族も皆、まゆげが無かった。

「ま、まゆげが・・・」

「まゆげ?」
「なにいってんの?」
「悪い夢でも見たのか?」

家族全員、まゆげが無くなったことを
何とも思っていないようだ。

気にしつつも準備をして学校に行く。
すると、クラスメイトも先生も皆
まゆげが無いのだった。

友達にまゆげのことを聞いてみても
家族と同じような反応ばかりだった。

授業中も上の空で、ずっとまゆげのことを考えていた。
昨日までは確かに、まぶたの上に、まゆげがあった。。。

だけど、テレビに出ている芸能人も、道行く人々も
いつもオマケしてくれるコロッケ屋のオバチャンも
みんなみんな、まゆげが無いのだった。

まゆげなんて、最初からなかったのかもしれない。

そもそも、まゆげって何だったろうか。