ダイアログ・イン・ザ・ダーク体験記 2010年1月24日

「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」とは・・・これです。






































































































私が参加した1月24日は
『子供は風の子! 大人も風の子!』
というバージョンの内容です。

最初に案内の方に連れられ、ご一緒する皆さん(わたし含め8名)とともに
第一段階薄暗い部屋に通されて、円になって説明を聞きました。
説明を聞いた後、もう一段階暗い部屋に。
部屋の隅にほのかな明かりのライトがあるだけで、人の顔があまり見えないぐらいの明るさ。
ここで、案内の方から"闇の中での案内人"の方の紹介がありました。
我らを暗闇の中で案内して下さるアテンドさん(視覚障害のある方)は、ミクさん&ちーちゃん。
参加者もひとりずつ名前を名乗りました。
暗闇の中では、行動するたびに「○○しゃがみます」とか
自分の名前を言うことによって、自分がここに居るよと周りの人に知らせて
ぶつかったりするのを防ぎましょう、ということで
皆さん名字とかよりもあだ名っぽい感じで名乗ってる方が多かったです。
(多分最初の人が名字で名乗ったらそのまま全員名字で名乗ったのかも~)

紹介が終わったとこで、ほのかについていた明かりも消して、真っ暗闇に。
消火栓の赤いボコって出てるやつ(何ていうんだろう良く学校の廊下とかにあるやつですね)が
暗い中でうすーく光っておりましたが、ほんとに真っ暗でなんにも見えません。
ここからは、ミクさんの声の案内のみで全員行動します。
円になったまま、手を繋いでみましょう、ということでみんなで手を繋いで円に。
円になったままカーテンをくぐっていよいよ本当の暗闇の中へ入って行きます。
まっくらで何も見えないんだけど、目の前がもやもやーっとします。
ものすごく「なにか見えそう」って感じがするんだけど、でも本当に何も見えません・・・
目を開けてもつぶっても同じ、という状態です。

カーテンをくぐった先で、トンネルがありますので手を離してくぐりましょう、と
ミクさんの案内でくぐりました。葉っぱとかでできてるみたいなトンネルで
みんなでガサガサ音立てつつ、ぶつかって「あ、ごめんなさい」みたいになりながらも進みます。
トンネルを抜けたところは【広場】らしく、各自その部屋の様子をさぐってみることに。
みんなが歩くたびに「カラーン」と空き缶を蹴る音がしたりします。
「木がある!」とかそれぞれ見つけたものを口に出して探索・・・
ブランコがあったり、ふかふかするところがあったり。
ブランコ乗ってみました!暗闇の中で乗るブランコはとても不思議ー!
景色が全く動かないので・・・

しばらく探索した後、みんなでここで遊びましょう!ということで
ミクさんの提案で『だるまさんがころんだ』をすることに!
この暗闇でー!?無理じゃ・・・?とか思ったのですが
最初にミクさんが鬼となって奥の木のところで
「だーるーまーさーんーがーこーろーんーだー」をやってくれて
みんなでその反対側から近づいていき、
鬼のミクさんにタッチできた人が次の鬼、という簡易版ルールで遊びました。
空き缶が結構落ちてるのでカラーン!カコーン!とか音だしながら
みんなでワサワサっと動いてピタっと止まる、というのを何度か。
おもしろかったー

少し体があたたまってきたところで、次はみんなで輪になって手を繋ぎましょう!ということで
再びみんなで手を繋いで輪になりました。
内側を向いて輪になったのですが、
「手を離さずに外側を向いた状態になるにはどうしたらよいでしょうか?」とミクさん。
参加者の皆さんが何人か意見を言って、「人と人の間をくぐる」と正解を言った方が居たので
その方を先頭に手をつないだまま人と人の間をくぐってクルリンと裏っ返しに!スゲー。
なんも見えないのでかなり押しあいへし合いです(笑)
外側を向いたところで、今度はミクさんが「おしくらまんじゅうをしましょう!」と!
みんなで手を繋いだまま背中をくっつけて寄せ集まり
「おーしくーらまーんじゅー!おーされーてなーくな!」と、何度か押しあいましたー
よろめきまくります。

体ポッカポッカになったところで、
ミクさんが「行きたいカフェがあるんですが、そこに向かう途中にカミナリおやじの家があるので・・・」と!
最初の【広場】から移動して【カミナリおやじの家】へ行きました。
ミクさんが先頭になって、「こっちですよー」と呼んでくれるので、
声をするほうへ・・・という感じで移動します。
しかしどこまで進んでいいのか全く見えないので、人に当たります。。
(もう闇の中ではお互い様なので気にしません!)

ミクさんが「カミナリおやじ、いま居ないみたいです!家の中を探検しちゃいましょう!」と!
みんなで不法侵入です!(笑)
えんがわがあって、そこに腰掛けて部屋の中に手を伸ばすと、タタミがあります。
「部屋に上がってみましょう!」ということで、靴を脱ぎました。
自分の靴がどこにあるかわからなくなると思って靴を持ったまま入った人が居たのですが
ミクさんが置いてって良いというので置いて上がりました。
和室の真ん中にはコタツが!みんなであたりましたー。あったかいー。
テーブルの上にはミカンとか毛糸とかが置いてあって
みんなで「毛糸だ!」とか「ミカンがある!」とか手探りで見つけたりしてー。
やがてみんなで部屋中の探索!
お酒の瓶が置いてあったり、壁に紙が貼ってあったり(掛け軸?)
押入れもあって、押入れの中に入ったり・・・
上の段は布団が入っていて、下の段にはゴザが入ってました。
私は下の段に入りました~。
「押入れの中に入れる!これ寝れる!」と喜んでた人が居て
それ聞いた別の人が「よし、戸を閉めちゃえ!」って言ったら
「暗いよー!怖いよー!」って・・・
戸を閉めても開けてもまっくらやみです。(笑)
他にも
「電話がある!黒電話だ!」
「黒ってわかるのかよ!」
とかー。
みなさんおもしろい方々で楽しかったー
本棚があって本や新聞が置いてあったり、流し台があったり、テレビがあったり。
存分に探索し終えて靴を履いてオヤジ宅を後に。
割と手探りで自分の靴わかるもんですね~
わからなくなった人も居たのですが
「ここに靴ありますよー」と教えてあげたら
「これですこれです」と。
みんなで助け合い~

オヤジの家の庭も探索。
水が入ったカメがあったりして、
それに座りそうになった人とか居たー。危険。
・・・と、庭探索をしていたら車の音と犬の鳴き声が。
おやじが帰ってきた!
というわけで、その場を退散・・・

次に行ったのが落ち葉や木の枝がたくさん落ちている場所で
しばし探索していると・・・「あったかい!」と、何かあったかいものを見つけた方が。
【たき火】みたいなのがあってみんなであたりました。
それを囲んで輪になって座って
落ち葉に寝っ転がりました~
とても気持ち良かったんですが、背中が落ち葉だらけになった・・・!
隣に居た方はセーターを着ていたので絡んでしまって
「どなたか背中の葉っぱ落として下さい~」と言っていたので
暗闇の中で見えないながらも手探りで取ってあげました。

そして【カフェ】!
中に入ると店員さんが「いらっしゃいませ~」と出迎えて下さります。
店内にはうっすらとジャズみたいな音楽が流れていて
店員さんに案内してもらってソファに腰掛けました。
大きなテーブルを囲んで一人掛けソファが並んでいるらしく
みんなで輪になる形で座りました。
店員さんがメニューを言ってくれてみんなでメニューを決めることに。
ワインが300円で、
ビール、珈琲、紅茶、ココア、ぶどうジュース、ジンジャーエール、スープが各200円
お金のやりとりも真っ暗闇の中!です。
小銭はどうにかなりますね~。お札は難しそうだけど・・・
私はジンジャーエールにしました。瓶で出てきた~
ビールの人はコップに注いでもらっていて、注ぐ音がすごくイイ音!
飲んでいたら、店員さんがお菓子を盛ったかごを持ってきて下さり
みんなで回して食べました。
たべっ子どうぶつ的なビスケットと、南部せんべいみたいな大きなせんべい食べました。
真っ暗の中で「せんべい食べる方居ますかー?」って言って割って渡したりとか楽しかったです。
お菓子食べてたら、店員さんからチケットが配られました。
各自2枚取って隣の席の人に順番に渡していきます。
2月1日~14日のバレンタインシーズンの時に使えるドリンクチケットらしい。
点字が打ってあってみんなで
「全然読めない。」とか「字の区切りすらわからない。」とか
「でもここにスペースがあるから"ドリンク チケット"なのかな」とか
読もうとしてみたり~
帰りに点字の解読表渡しますので、と言われてそのチケットはポケットの中へ。

そんなこんなで暗闇探検は終わり、
このドアを開けたら明るいです、というところまで来てしまいました。
薄暗い場所とはいえ、真っ暗の中からいきなり明るいところに出ると
くらくらしてしまう人もいるらしく、薄目にしたり手で覆ったりして下さいね、という注意があって
いよいよ最後の扉をーーー

最初に暗闇に入る前に入った部屋ぐらいの
人の顔があまり見えないぐらいの暗さの中へ再び。
それでもずいぶん明るく感じます。
そこには椅子があって、みんなで円になって座って感想を言い合ったりしました。

そして次の部屋でアンケートを書いて、
最初のロビーに出るところでアテンドさんから点字解読表をもらって
終了~でございました。

参加する8人は知り合い同士8名で参加することもできるけど
他人同士一緒になることがほとんどなので
回によって人の反応も違うし、毎回違った感じになるんだろうなー・・・
私が参加した回は2人参加のひとが2組と、1人参加の人が4人の8人グループでした。
どの声が誰の発言、ってのはあまりよくわからないんですが
みなさんとってもユニークな方々でとても楽しかった~
子供が参加してる時とかも楽しそう~

ほんとに不思議な体験でしたー。
最初から最後まで完全に暗闇で
なーんにも見えていないにも関わらず
なぜだか巡った「広場」や「カミナリオヤジの家」や「カフェ」の景色が
頭の中にあるのです。

中身がガラっと変わったりしたらまた行きたいなーーー
中で食事する!とかあったら是非参加してみたい。

参加費が3000円くらいだったらなあ・・・
も少し気軽に参加できるんだけどなあ・・・(笑)